国境の戦い

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ダラムサラ滞在後はパキスタンとの国境近くにあるアムリトサルへ向かった。アムリトサルはシーク教徒の聖地として有名な町。おヒゲにターバンという、日本人からしたらインド人らしい格好をした人たちがたくさんいる町である。(*写真はシーク教徒のおじさん)
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ダラムサラからアムリトサルまでは1日1便しかない早朝5時のバスで向かった。料金は174INR(約250円)、所要5時間半だった。
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アムリトサルには、シーク教の総本山で最も聖なる寺院とされる「黄金寺院」がある。シーク教徒にとっては、この寺院への巡礼こそが一生の夢であるという。
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黄金寺院には誰でも無料で入ることができるが、宗教上の規則により髪の毛を隠す必要があり、入口でバンダナを貸してくれる。寺院にいる間はアキバ系に見られたことだろう。
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町の名前の由来となっている「アムリタ・サラス(不死の池)」と呼ばれる聖池。その中央に建つのが黄金寺院。巡礼者の行列が絶えない。
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シーク教はヒンドゥー教の輪廻転生は肯定しているが、カーストは完全否定している。これはイスラム教の影響と考えられている。格好は宗派にもよるが基本的にターバンを頭に巻き、長髪を蓄え、腕に鉄のブレスレットを付け、短刀を持っている。ちなみにタイガー・ジェット・シンも実はシーク教徒だったりする。
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小さい頃から漫画やアニメに出てくるインド人のイメージといえば、頭にターバンを巻いて立派な髭を生やしているインド人だったが、実はこれらはシーク教徒のインド人だったといっても過言ではない。
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槍を持った門番。恐そうに見えるけど意外と優しい。
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THE YELLOW TURBANS
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夕方、国境の町アターリへ向かう。ここでは毎夕、国境を閉める時間になると、双方の兵士が競うように国旗を下ろす儀式が行われる。アターリまでは市内から30km。15時〜16時の間ジープタクシー(往復100INR)が黄金寺院の入口前でたくさん客引きしているのでそれを利用。ゲート前に到着すると既にたくさんのインド人サポーターたちが集結していた。
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気合い入ってんなーおばちゃん!
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インドを独立へと導いたガーンディーの肖像画が飾られた国境ゲート。これを挟んで両サイドには式典を観覧するための応援席が設けられている。外国人はパスポートを提示するとVIP席に案内してもらえる。この外国人専用の席は「こっちはこんなにも外国人観光客が来てるんだぞ」とパキスタン側に見せつけるためのものらしい。
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インド人サポーターで埋め尽くされた観客席。
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一方こちらはパキスタン側の応援席。観客少なっ
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インド側は式典が始まる前からダンスミュージックがガンガンに鳴り響く。そしてテンションの上がったインド人や欧米人観光客たちが国境の通路で踊り始めた。
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式典では国旗を持ったインド人たちが相手国の国境ゲートに向けて全力疾走するパフォーマンスが繰り広げられる。
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国旗を振って愛国心を表すインド人サポーターたち。こんなのが毎日繰り広げられるという。日本だったらまずあり得ない。あるとしても新年の一般参賀くらいだろう。
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式典の最後は双方の兵士により両国の国旗が降ろされ、国境ゲートが閉じられる。真面目なんだろうけど、兵隊の足の動きがロボットみたいで笑えた。
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国旗を持ち帰る兵隊。クロージング・セレモニーは約1時間行われ幕を閉じた。
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領土問題等で一見仲が悪そうなインドとパキスタン。しかし、クロージング・セレモニーではお互い同士楽しんでいるように感じられた。こんな式典が毎日行われる国も珍しい。ただ単に盛り上がりたいだけのにわかサポーターもいるかもしれないが、どちらにしろインド人たちの愛国心の強さには感心させられた。(*写真は夜に輝く黄金寺院)

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